ブログ
X (Twitter) は、DMに関する仕様を度々変更してきました。特に2023年7月には、DMの送信数に制限が設けられました。
このDM制限によって、どのような影響が出るのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、2023年7月に実施されたDMの制限を中心に、企業担当者が知るべき注意点や対策について解説していきます。
目次


X (Twitter) のDM制限とは

X (Twitter) のDM(ダイレクトメッセージ)とは、特定のユーザーと1対1でチャットのようにメッセージのやり取りができる機能です。
このDMを送信できる相手のユーザーや、DMを送信できる数に制限が設けられました。「DM制限」とは、このような仕様の変更を指しています。
イーロン・マスク氏が実質上のオーナーになってから、X (Twitter) には様々なアップデートが実施されてきました。このDM制限も、そのアップデートのうちの一つです。
2023年7月 DM制限のアップデート
ここでは、2023年7月に実施されたアップデートについて、時系列順で説明していきます。
どのような変更や制限が設けられたのか、正しく理解しておきましょう。
受信メッセージのオプション設定が追加
米国時間の7月13日には、メッセージの受信に関する仕様変更が、公式サポート(@Support)からアナウンスされました。
該当のツイートが、以下になります。
要約すると、「スパムメッセージの数を減らすのに役立つ新しいメッセージ設定が追加されます。新しい設定を有効にすると、フォローしているユーザーからのメッセージは受信箱へ、フォローしていない認証済みユーザーからのメッセージは、メッセージリクエストの受信箱へ送信されます」

この新しい機能を有効にすることで、ユーザーはフォローしていない認証済みアカウントからのメッセージを目にする機会を削減できるようになりました。
また、以下の通り「フォローされていない未認証ユーザー」へメッセージの送信ができないようになります。
▼以下の条件でメッセージを送信しようとした際に表示された画面
・送信対象のアカウントにフォローされていない
・送信対象のアカウントが「認証済みアカウントのメッセージリクエストを許可する」に設定をしている
(※詳細は「X( Twitter)DM制限の設定方法」の章でご説明いたします。

▼上記画面の「いいえ」をクリックした後に表示された画面

DMの送信数に制限が設けられる
7月22日(米国時間)には、有償プランに加入していない未承認ユーザーのDM送信数を制限することが、以下のツイートによりアナウンスされました。
ツイート内の以下の文章で、送信数の制限について言及しています。
「Unverified accounts will have daily limits on the number of DMs they can send」
直訳すると、「未承認ユーザーに対して、一日に送信できるDMの数に制限を設けます」という内容になります。
具体的な上限数については、公表されていません。
なお、公式サイトには「500件」との説明がありますが、未承認ユーザーに対する制限数とは明記されていないため、2023年10月現在において上限数は不明です。
なぜ、X (Twitter) はDM制限を実施したのか
これらのDM制限をX (Twitter) が実施した理由は「スパム対策」です。
これは、先ほど引用した2件のツイートでも言及されています。1件目のツイートでは、以下の文章で説明されています。
「Starting as soon as July 14th, we’re adding a new messages setting that should help reduce the number of spam messages in DMs」
「7 月 14 日以降、DM 内のスパムメッセージの数を減らすために役立つ新しいメッセージ設定を追加します。」
2件目のツイートでは、以下の文章で言及しています。
「We’ll soon be implementing some changes in our effort to reduce spam in Direct Messages」
「ダイレクトメッセージのスパムを削減するための取り組みとして、近々いくつかの変更を実施する予定です。」
大量に発生しているスパムに悩んでおり、改善するための施策の一環として「DM制限」を実施したことが分かります。
X (Twitter) DM制限の設定方法
ここでは、前述した「追加された受信メッセージのオプション設定」の設定方法について解説していきます。
設定は、X (Twitter) の画面タブ「もっと見る」→「設定とサポート」→「設定とプライバシー」→「プライバシーと安全」→「 ダイレクトメッセージ」から行います。
下記の画像が、設定画面(PC版)になります。

「なし」
・フォローしていないユーザーからのメッセージ:受信不可
・フォローしているユーザーからのメッセージ:受信可
「認証済みアカウント」
・フォローしていない認証済みアカウントからのメッセージ:受信可 ※リクエスト欄に表示
・フォローしている認証済みアカウントからのメッセージ:受信可
「全員」
・フォローしていない全てのユーザーからのメッセージ:受信可 ※リクエスト欄に表示
・フォローしている全てのユーザーからのメッセージ:受信可
上記の設定変更によって以下のCaseが想定できます。
[メッセージリクエストを許可するアカウント:全員] →【なし】に変更した場合
送信元のアカウントをフォローしている場合
・会話したことがある:メッセージの受信可
・会話したことがない:メッセージの受信可
送信元のアカウントをフォローしていない場合
・会話したことある:メッセージの受信可
・会話したことがない:メッセージの受信不可
・送信元のユーザーからのメッセージを一方的に受け取ったことがある:メッセージの受信不可
※メッセージリクエスト欄が表示されなくなり、DMを受け取ったはずのユーザーはメッセージの閲覧ができません。フォローしていないユーザーからのDMを再表示させるには[メッセージリクエストを許可するアカウント:] の設定を「全員」にすると表示されます。
※上記の「会話」とは、どちらか一方のメッセージ送信ではなく、ユーザー同士がDMを送り合ったこと
[メッセージリクエストを許可するアカウント:全員] →【認証済みアカウント】に変更した場合
設定画面から離脱すると左の画面が表示されることがあります。
(ご使用のデバイスや環境によって表示されない場合もあります)
「設定に移動」をクリックすると、右の画面に遷移します。

DMの受信ができない…とお困りの方は、一度ご自身の設定が何になっているかを確認し、適切な設定に変更しておきましょう。
X (Twitter) DM制限の解除方法
ここでは、DM制限に達した場合の解除方法について解説していきます。
1.1日の上限数を超えた場合
DMの送信数が上限を超えた場合には、上限に達したことを示すエラーメッセージが表示されます。
このときは、1日経過した後に、再度DMの送信を試みてみましょう。
2.有償プランに加入する
制限の対象は「未承認ユーザー(無償プラン)」であるため、有償プランに加入することで、DM送信数上限数が引き上げられると言われています。
先ほども引用した下記のツイートにおいても、有償プランに加入することを促しています。
「Subscribe today to send more messages」
「今すぐ有償プランに加入して、さらにメッセージを送信しよう」
有償プランですので、自社にとって加入が必要かどうかを検討すると良いでしょう。
企業が知るべき注意点と対策
今回のX (Twitter) のDM制限に対して、企業担当者は何に注意すれば良いのでしょうか。
主に、以下の3つの注意点が挙げられます。
1.キャンペーン時のユーザーへの連絡
2.キャンペーン時のお問い合わせ
3.ユーザーからのお問い合わせ
それぞれの注意点と対策について、解説していきます。
1.キャンペーン時のユーザーへの連絡
X (Twitter) 上でプレゼント・キャンペーンなどを開催する際、抽選の結果をDMでユーザーに送るケースがよくあります。そのため、無償プランをご利用のアカウントからのDM送信は、DM送信数の上限に沿ってメッセージを送信しなければいけません。
例えば、上限数を上回ることが予想される場合は、送信日を分けてDMを送るなどの対応が必要になります。
そのため、自社が利用しているX (Twitter) のプランに合わせて、ユーザーへの連絡方法を考えましょう。
なお、弊社が提供するX (Twitter) キャンペーンツール「Shuttlerock BBF」を利用すれば、情報拡散や認知拡大に有効な様々なキャンペーンを実施することができます。
弊社では、X(Twitter)における最新情報のご共有や、施策のご提案などを行なっていますので、詳細が気になる方はぜひお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

2.キャンペーン時のお問い合わせ
X (Twitter) 上でキャンペーンを開催している期間において、キャンペーンに関する問い合わせがユーザーから来ることがあります。
そのため、全てのユーザーからのメッセージリクエストを受け取れる設定にすることを推奨いたします。
デフォルトの設定では「全てのユーザーからのメッセージリクエストを受け取れる設定になっていない」場合があります。
その場合は、前述した「DM制限の設定方法」を参考にして、全てのユーザーから受け取れる設定に手動で変更しましょう。
全てのユーザーからのメッセージリクエストを受け取れるよう、設定を手動で変更しておくことが望ましい
3.ユーザーからのお問い合わせ
ユーザーからの問い合わせが来るのは、もちろんキャンペーン開催時だけではありません。
例えば、新商品を案内するためのツイート投稿に対して、購入に関する問い合わせをしてくることも考えられます。
前章でも説明したとおり、全てのユーザーからメッセージリクエストを受け取れる状況にすることが望ましいです。
まとめ
ここでは、2023年7月に実施されたX (Twitter) のDM制限に関するアップデートを中心に解説してきました。
DMのオプション設定の追加や送信数の制限は、キャンペーンなどのプロモーション活動の際には、十分に注意しなければいけません。
どのような変更や制限が加わったのかを正しく理解して、自社のX (Twitter) 運用に反映させるようにしましょう。