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企業アカウントにとって、Instagramのアルゴリズムは投稿のリーチやエンゲージメントを大きく左右する重要な要素です。
にもかかわらず、「なぜ投稿が表示されないのか?」「どのようにおすすめに載せられるのか?」といった疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Instagram公式の発表や責任者であるAdam Mosseri氏のコメントをもとに、最新のアルゴリズム情報を網羅的に解説します。
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こんな方におすすめ
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欲しい情報
- Instagramでの表示やどのようにしたらおすすめ掲載されるかを知りたい
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本記事内容
- 公式発表とMosseri氏のコメントをもとに、アルゴリズムの仕組みと運用ポイントを手短に解説
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Instagramのアルゴリズムとは?仕組みと目的を理解しよう
Instagramのアルゴリズムは、膨大な投稿の中からユーザーにとって“今見たい”コンテンツを選び出し、最適な順番で表示する仕組みです。
アルゴリズムを正しく理解すれば、ただ投稿するだけでなく「届けたい相手に届く」投稿運用が可能になります。
特に企業やインフルエンサーにとっては、投稿面ごとに異なる評価ロジックを踏まえた戦略的な活用が不可欠です。
Instagramアルゴリズムの基本【初心者向けにわかりやすく解説】
まずは、Instagramのアルゴリズムについて基本構造や仕組みの全体像を解説します。
アルゴリズムの役割と目的
Instagramのアルゴリズムは、ユーザーが最も興味を持つ投稿を優先的に表示する仕組みです。
フィードやストーリーズ、リールなど、投稿面ごとに最適なコンテンツが表示されるよう設計されています。
その目的は、ユーザーがInstagramをより長く、快適に使い続けられるようにすること。
つまり、アルゴリズムは「ユーザー体験を最大化するための裏方」として機能しているのです。
アルゴリズムの構成要素
Instagramでは、投稿の表示順位を決定するために複数の「シグナル」と「予測」が使われています。
たとえば、ユーザーの過去の行動(いいね、保存、視聴時間)や投稿との関係性、投稿の新しさなどが評価軸となります。
主な構成要素 | 内容・役割 |
---|---|
関係性 | 投稿者と閲覧者の相互フォロー、DMのやり取り、タグ付けなどの関係性を重視 |
興味関心 | 過去の行動から「どんなコンテンツを好むか」を予測。似た投稿が優先される |
新しさ | 投稿が新しいほど優先表示されやすい。特にフィードやストーリーズでは重要な要素 |
アクティビティ量 | ユーザーがInstagramでどのくらいの時間を使っているか。滞在時間が長いと多く表示される |
投稿の形式・内容 | 写真・動画・リールなど形式別に評価軸が異なる。動画完視聴や音声の有無なども加味される |
保存・共有の実績 | 他ユーザーに「保存」や「シェア」される投稿は高評価。リーチ拡大につながるシグナルとなる |
参照:「Instagramのランキング解説」Meta,2023,5,31
また、フィード、リール、ストーリーズなどの表示面ごとに重視される要素が異なるため、それぞれの面に合わせた投稿設計が求められます。
Instagramで使われる「シグナル」とは?
「シグナル」とは、アルゴリズムが投稿を評価するための手がかり(判断材料)のことです。
主に使われるシグナルには、「投稿へのエンゲージメント(いいね・保存・コメント)」「視聴完了率」「アカウント間の関係性」「投稿の新しさ」などがあります。
これらは単独で評価されるのではなく、総合的に加味されて表示順位が決定されるため、シグナルを意識した投稿運用がカギとなります。
【2025年最新】Instagramアルゴリズムの変更点と公式発表まとめ
2025年、Instagramは大規模なアルゴリズム刷新を実施しました。
これにより、クリエイターや企業アカウントは「投稿数」や「フォロワー数」ではなく、「保存」「共有」「視聴完了率」などの質的な指標を重視した運用が求められるようになっています。
Adam Mosseri氏(Instagram責任者)の発言要点
Instagram責任者のAdam Mosseri氏は、自身のInstagramアカウント(@mosseri)やポッドキャスト、X(旧Twitter)で、アルゴリズムの透明性と改善の方針について言及しています。
Adam Mosseri氏のInstagramアカウント
Adam Mosseri氏のX (Twitter)アカウント
Instagramには大きく分けて2種類のランキングが存在する
まずAdam Mosseri氏は、Instagramには大きく分けて2種類のランキング(投稿の表示順位を決める仕組み)が存在すると語ります。それは「フォロワー向け」と「フォロワー外向け」です。
どちらも評価の根幹となる最重要指標は共通していますが、特に重視されるポイントに違いがあります。
評価対象 | 最重要指標(共通) | 特に重視されるアクション | 戦略の方向性 |
フォロワー(つながっている人) | ・視聴時間・いいね数・シェア数 | いいね | 関係深化(ファンとの絆を深める) |
フォロワー外(つながっていない人) | ・視聴時間・いいね数・シェア数 | シェア | 新規拡大(新たなファンに発見してもらう) |
この表が示す通り、運用者は常に「この投稿は誰に届けたいのか?」を意識する必要があります。
- フォロワー向け : 既に関係性のあるフォロワーからの「共感」を得る投稿で、いいねを促しエンゲージメントを高める。
- フォロワー外向け : アカウントを知らない人が思わず「誰かに教えたい」と思うような、有益で分かりやすい投稿でシェアを狙う。
このようにコンテンツの設計思想を明確に分けることが、効率的なアカウント成長に繋がります。
リーチを最大化し、フォロワー外に届ける「おすすめ」表示の5つの必須条件
フォロワーを増やす最大の重要要素は、自分のことを知らないユーザーのタイムラインに「おすすめ」として表示されることです。Adam Mosseri氏は、コンテンツが「おすすめ」に表示されるための条件として以下の5つを公言しています。
- ウォーターマークは使用しない
- 特に写真やカルーセルを投稿する場合、音声を追加する
- 動画は3分以内にする
- オリジナルコンテンツを投稿する
- プロフィール設定の「アカウント状態」を確認し、アカウントが正常な状態であることを確認する
具体的なチェック項目と確認すべき内容は以下です。
チェック項目 | 具体的な内容・確認事項 |
ウォーターマーク | TikTokなど他アプリのロゴや透かしが入っていないか? |
音声の活用 | BGMやナレーションなど、魅力的な音声が追加されているか? |
動画の長さ | リール動画の場合、長さは3分以内か? |
独自性 | 他アカウントのコンテンツを転載したものではなく、オリジナルの投稿か? |
アカウント状態 | プロフィールの「*アカウントステータス」で推奨対象外になっていないか? |
*アカウントステータスの確認方法
- プロフィール画面右上にある、3本線「≡」をタップ
- 「設定とアクティビティ」内にある、「アカウントステータス」をタップ
- 「アカウントステータス」に表示されている項目を確認
– 全てに緑色のチェックがついていれば問題なし
– 赤いチェックがついている項目があれば「>」から詳細を確認
上記の条件から、Instagramは「Instagram内で作られた、適切な秒数・多感覚・違反なしのオリジナルコンテンツ」を優先的に拡散する設計になっている、と言えそうです。
Meta社が提供している「Instagram Edits」では、ウォーターマーク(透かし)なしで動画編集を行うことができます。他アプリでは課金をしないとウォーターマークを外せない、などの制限がありますが、「Instagram Edits」ではそのような心配はないのでInstagramに投稿をする際は特におすすめしたいアプリです。
なお、「Instagram Edits」に関する機能や使い方などの詳細は以下の記事で詳しくご紹介していますのでよろしければ合わせてご覧ください。
「リール」と「ストーリーズ」の役割の違い
Adam Mosseri氏は、主要な機能である「リール」と「ストーリーズ」の役割の違いについても言及しています。それぞれの目的を理解し、使い分けることが重要です。
項目 | リール | ストーリーズ |
主な目的 | 新規フォロワーへのリーチ拡大 | 既存ファンとの関係構築 |
ターゲット | フォロワー外のユーザー | 熱心なファン |
重視されるアクション | ・視聴時間・シェア | ・タップ・いいね・DMでの返信 |
コンテンツの方向性 | 広く浅く、誰にでも価値が伝わるコンテンツ | 狭く深く、舞台裏やタイムリーな話題で親密さを演出 |
シャドウバンや表示制限は本当に存在する?
いわゆる「シャドウバン(Shadowban)」とは、Instagram側からの明確な通知なしに投稿が表示されなくなる状態を指します。公式はこの存在を認めていません。
しかしInstagramは以前、「ステータスチェック機能」の強化によって透明性を高める方針を発表しています。
Adam Mosseri氏は「表示されない理由は明示するべきだ」と繰り返し述べており、特定の投稿がなぜリーチを得られないのかをユーザー自身が確認できるよう、改善が進められています。
ただし、ハッシュタグの過度な使用、不適切な表現、規約違反などが原因でリーチが制限されることは現実に起こりうるため、結果的に「シャドウバンされた」と誤解されるケースが多いのも事実です。
参照:Instagram Ranking Explained「Addressing “Shadowbanning”」2023.05.31
フィード・リール・ストーリーズ…投稿種類ごとのアルゴリズム完全解説
Instagramでは、投稿の種類ごとに異なるアルゴリズム(表示・評価ロジック)が採用されています。
たとえば「フィード投稿」と「リール」では、重視される指標や表示される目的が異なります。
この違いを理解し、各面ごとに適切な投稿設計を行うことで、より多くのユーザーにリーチし、エンゲージメントを最大化することが可能になります。
フィード投稿の仕組み
フィードは、ユーザーがInstagramを開いた直後に表示される主要なタイムラインです。
親しい関係性や興味関心の強さをベースに、アルゴリズムが表示順位を決めています。
Instagramは、フィード全体で最も重要なシグナルは、以下の順で重要と公言しています。
- 利用者の行動
「いいね」「シェア」「保存」「コメント」などのアクションから、何に興味を持っているかを推測します。過去の行動から「この人はどんなジャンルやテーマに関心があるのか」を学習し、似たタイプの投稿を優先的に表示します。 - 投稿そのものの情報
その投稿がどれくらい人気か(反応数)、いつ・どこで投稿されたかなどの基本情報も参考にします。人気度が高く、なおかつ利用者の好みに近い内容の場合、表示されやすくなります。 - 投稿者に関する情報
投稿者が利用者にとってどれだけ重要か、最近どれくらいやり取りをしたかを見ています。たとえば、友人や家族など、やり取りが多い相手の投稿は優先的に表示されやすくなります。過去数週間でその人と何回交流したかといった情報も含まれます。 - 交流履歴
特定の人とどの程度コミュニケーションを取っているかも表示順に影響します。お互いの投稿にコメントをしている、DMを送り合っている、ストーリーズにリアクションしているなど、交流の頻度や深さが高いほど、その人の投稿は目に入りやすくなります。
評価シグナル | 説明例 |
---|---|
関係性 | 投稿者との相互フォロー・いいね・コメント履歴があるか |
投稿の鮮度 | 投稿からの経過時間が新しいか |
興味関心 | ユーザーが過去に同ジャンルの投稿に反応しているか |
投稿形式の最適性 | 写真・動画・カルーセルなど、ユーザーが好む形式か |
エンゲージメント | いいね・保存・コメント・送信などの反応数 |
実際に、弊社でとあるブランドのInstagramアカウント運用をサポートさせていただいた際は、日本の記念日「母の日」「子供の日」などのハッシュタグやキーワードが入った投稿が多くリーチ数を獲得していました。そのため、特に企業アカウントは特にこのようなイベントと絡めた投稿を行うこともおすすめです。
ストーリーズの表示アルゴリズム
Instagramストーリーズは、日常の出来事を共有し、親しい相手や関心のある人物とのつながりを深めるための機能です。
コミュニケーションの深さや頻度が重視されます。
ストーリーズの表示順を決定する際には、まずフォロー中のアカウントが投稿した全てのストーリーズ(広告を除く)を抽出し、コミュニティ規約に違反するコンテンツを除外します。その後、複数の評価指標(シグナル)をもとに、表示順を算出します。
Instagramは、以下の項目をみて投稿のランク付けを行うと公言しています。
- 閲覧履歴
特定のアカウントのストーリーズをどの程度の頻度で視聴しているかを基準とし、「見逃したくない」と推測されるアカウントのストーリーズを優先的に表示します。 - エンゲージメント履歴
そのアカウントのストーリーズに対して、いいねやDM送信などの反応をどれだけ行っているかを評価し、反応が多いほど表示されやすくなります。 - 親密度
投稿者との総合的な関係性と、その人と友達または家族である可能性を検討します。
Instagramは、これらのシグナルをもとに、各ストーリーズが利用者にとってどれほど関連性や価値が高いかを予測し、その結果に基づいてストーリーズ内での表示順位が決定されます。
なお、この予測には、以下の3つが含まれます。
- ストーリーズをタップして閲覧する可能性
- ストーリーズに返信する可能性
- 次のストーリーズへスキップする可能性
上記の内容を噛み砕くと、以下の評価シグナルが重要となると言えるでしょう。
評価シグナル | 説明例 |
---|---|
DMのやりとり | 投稿者とのDM回数や内容 |
タップ率・スキップ率 | ストーリーズを最後まで見たか、スキップしたか |
表示頻度・既読率 | 過去にどのくらいそのユーザーのストーリーズを見たか |
ミュートや非表示設定 | ミュートされていないか |
リアクション率 | スタンプリアクションや返信メッセージなど |
実際に弊社のクライアントでInstagramアカウント運用をサポートさせていただいた際に行ったストーリーズ投稿では、ただ企業側が伝えたい内容を投稿するだけでなく、2択でユーザーに回答させるようなアンケートや「どんな内容が知りたい?」などユーザーとのコミュニケーションを取れる内容にすることで、平均インプレッション数の約3倍の数値を獲得しました。そのため、ストーリーズではユーザーにアクションをとってもらう工夫が重要だと言えます。
リールの評価ロジック
リールは、エンターテイメント性を重視した、新しい発見を楽しめる短尺の縦長動画コンテンツです。
Instagramでは、リールの表示順位を決定する際、ユーザーがどのようにその動画に関わる可能性が高いかを予測します。
特に重視されるのは、以下の4つとInstagramは公言しています。
- そのリールを再共有する可能性
- 最後まで視聴する可能性
- 「いいね」を押す可能性
- オーディオページに移動し、自分のリールを作成する可能性
これらの予測を行う際、以下の重要度の高い順にシグナルを参考にします。
- 利用者のアクティビティ
最近利用者が「いいね」、保存、再共有、コメントなどのエンゲージメントを行ったリールの履歴を分析します。これにより、利用者にとって関連性の高いコンテンツ傾向を把握します。 - 投稿者との交流履歴
発見タブと同様、リールを作成した人物が利用者にとって初めてのアカウントである場合も多いですが、もし過去にその人物と交流があれば、その人物のコンテンツに対する興味度が考慮されます。 - リールに関する情報
動画内の音声トラックや映像内容、人気度など、コンテンツそのものに関する特徴が評価されます。 - 投稿者に関する情報
フォロワー数やエンゲージメント率など、投稿者の人気度を示す指標も参考にします。これにより、幅広いクリエイターの中から魅力的なコンテンツを発掘し、誰もが自分のオーディエンスと出会える機会を提供します。
上記の内容を噛み砕くと、以下の評価シグナルが重要となると言えるでしょう。
評価シグナル | 説明例 |
---|---|
アクティビティ | 「いいね」、保存、再共有、コメントなどの数 |
再視聴 | 同じリールを複数回見ているか |
保存・送信 | 保存されたりDMでシェアされた回数 |
視聴時間 | 動画がどれだけ長く再生されたか |
音声・効果音の選定 | 人気のBGMや効果音が使われているか(トレンドとの連動) |
発見タブ・検索面のアルゴリズム
発見タブや検索結果では、新しいアカウントやコンテンツと出会える場として利用されています。ここでは、利用者がまだフォローしていない人たちの写真や動画の中から、興味を持ちそうなものが厳選されて表示されます。
発見タブや検索結果に表示されるコンテンツのランキング付けにおいて最も重要な項目は以下の3つだと公言されています。
- いいね
- 保存
- シェア
これらの予測を行う際、以下の重要度の高い順にシグナルを参考にします。
- 投稿に関する情報
投稿がどれくらい人気かを確認します。具体的には、他のユーザーからの「いいね」、コメント、シェア、保存の数や頻度などです。これらの指標は、フィードやストーリーズよりも発見タブや検索結果では特に重要視されます。 - 発見タブや検索結果での利用者のアクティビティ
利用者が発見タブ上でどんな投稿に「いいね」や保存、シェア、コメントをしたか、過去にどう反応してきたかを分析します。似たタイプの投稿に反応していれば、それに近いコンテンツがより多く表示されます。 - 投稿者とのやり取りの履歴
多くの場合、その投稿は利用者が知らない人の投稿ですが、もし過去にやり取りをしていれば、その人のコンテンツへの興味度が表示順に影響します。 - 投稿者に関する情報
過去数週間でその人とどれだけ交流があったかといった指標も参考にし、幅広いユーザーから魅力的なコンテンツを見つけ出します。
上記の評価シグナルと具体例は以下です。
評価シグナル | 具体例 |
---|---|
投稿に関する情報 | 「いいね」が何千件もついた写真や、保存が多いレシピ動画 |
発見タブでの利用者のアクティビティ | 過去に猫動画をよく保存していれば、猫関連の投稿が増える |
投稿者とのやりとり | 昔コメントを交わしたことがあるクリエイターの投稿が表示される |
投稿者に関する情報 | フォロワー数が多く、利用者が最近メッセージを送ったことがあるユーザーの投稿 |
参照:Instagram Ranking Explained,2023.05.31
Instagramアルゴリズムを味方につける!伸びる運用戦術7選
Instagramのアルゴリズムを正しく理解しても、活かしきれなければ意味がありません。重要なのは、アルゴリズムのロジックを“戦術”として落とし込み、日々の運用に反映させることです。ここでは、コンテンツの作り方から配信設計、フォロワーとの関係構築まで、効果的な活用戦略を7つに分けて紹介します。
1. 最適な投稿タイミングと頻度を設計する
Instagramでは、「いつ投稿するか」がエンゲージメントの初動を大きく左右します。ユーザーが最もアクティブな時間帯を把握し、タイムラインの上部に表示されやすい投稿設計が求められます。
要素 | 推奨戦略例 |
---|---|
投稿タイミング | 平日昼休み(12時台)・夜20〜22時 |
頻度 | 週2〜3回を目安にコンスタントに実施 |
ユーザー習慣 | 業種やターゲット層によって変化するため、インサイト分析が必須 |
2. 保存・シェアされやすい投稿をつくる
アルゴリズム上で高評価となるのは、「あとで見返したい」「誰かにシェアしたい」と思わせる投稿です。以下のようなテーマが保存・送信を誘発しやすいです。
- ノウハウ系(使い方・レシピ・仕事術)
- チェックリスト・テンプレート・ToDoリスト
- ストーリー性のある「まとめ」投稿
デザイン面でも「保存ボタン」周辺の余白やCTA設計を工夫することで、アクションを誘導しやすくなります。
3. エンゲージメントを意図的に設計する
アルゴリズムにおいて「いいね」や「コメント」「保存」「シェア」は評価対象として非常に重要です。
それらを意図的に獲得するための工夫が必要です。
エンゲージメント要素 | 誘導方法の例 |
---|---|
いいね | 写真の見栄え、感情に訴えるキャプション |
コメント | 質問型キャプション(例:どちら派ですか?) |
保存 | ノウハウ・まとめ系の投稿 |
送信(シェア) | 共感や面白さ、役立つ情報 |
なお、シャトルロックはInstagram内でコメントを活性化させるキャンペーンツールを提供しています。よろしければ以下の資料もあわせてご覧ください。
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コメントだけで参加できる!Instagramインスタントウィンキャンペーン 本サービスは、Instagram のビジネスアカウント運用における「新規ユーザーの自然な流入が弱い」「コンテンツを拡散したい」「ユーザーの声を集めたい・ユーザーのエンゲージメントを強化したい」といった課題を、”コメント投稿を参加条件にする自動抽選ツール” によって解決する新しいキャンペーン手法です。
4. ハッシュタグとキャプションを最適化する
ハッシュタグの最適化もInstagram運用において重要で、ビッグワード、ミドルワード、スモールワードの3種類を組み合わせると効果的と言われています。1投稿あたり最大30個までハッシュタグが使えますが、10〜15個程度が適切とされ、内容に関連したタグのみを選ぶことが重要です。
- ビッグワード:投稿件数10万件以上(例|#今日のコーデ #カフェ巡り)など
- ミドルワード:投稿件数1万〜10万件以下(例|#渋谷カフェ巡り #30代ファッションコーデ)など
- モールワード:投稿件数1万件以下(例|#○○プレゼント企画 #〇〇店)など
なお、キャプションは以下のポイントを抑えましょう。Instagramは2025年7月10日より、プロアカウントから発信されたコンテンツがGoogleなどの検索結果表示されるよう、仕様を変更したこともあるため、投稿画像だけでなくキャプションも工夫する必要があります。
以下のポイントを押さえましょう。
- SEO視点では、冒頭50〜100文字に重要情報を含めると効果的
- キャプションには検索されやすい語句やユーザーの悩みに直結する表現を意識
なお、Instagramの投稿がGoogleに表示されるようになった件について、以下の記事で詳しくご紹介していますのであわせてご覧ください。
5. フォロワー数別に最適な戦略を採る
アカウントの規模に応じて、最適な戦略も異なります。以下に整理します。
フォロワー数 | 戦略例 |
---|---|
~1,000名 | コミュニケーション重視・双方向のやり取り |
~10,000名 | 保存・シェアを意識した情報提供型コンテンツ |
10,000名以上 | ブランド性・ビジュアルの統一感、リール活用で拡散狙い |
6. フォロワーとの関係性を深めるコミュニケーション設計
Instagramのアルゴリズムは、関係性の強いアカウントの投稿を優先して表示します。そのため、以下のような日常的なやり取りが重要です。
- ストーリーズでのアンケートやクイズ
- コメントへの返信率の向上
- DMを通じたリアルなコミュニケーション
- いいね返し、ストーリーズのリアクションへの対応
「関係性の強さ=表示優先度」と捉えて設計しましょう。
なお、実際に日本ピザハット株式会社様にご導入いただきInstagram内でのコミュニケーションを活性化させました。「Instagramでの投稿にはこれまで以上に多くのコメントが集まった」との声をいただき、商品やイベントの認知拡大に寄与しました。
具体的な施策内容や担当者が工夫した点などは、以下の画像をタップでより詳細をご覧いただけます。
7. 目的別に異なるアルゴリズム活用方法
Instagramの各面(フィード、ストーリーズ、リール、発見タブ)はそれぞれ目的が異なります。
下記のように目的と活用チャネルを明確に分けて運用すると効果的です。
目的 | 活用するべき投稿面 |
---|---|
認知拡大 | リール・発見タブ |
信頼構築・関係性 | フィード・ストーリーズ |
即時反応誘導 | ストーリーズ・DM |
長期的保存 | フィード(情報系投稿) |
アルゴリズム分析とPDCA運用法【インサイト活用のコツ】
Instagram運用で成果を出すには、アルゴリズムを理解したうえで継続的なPDCA(Plan・Do・Check・Action)サイクルを確立することが不可欠です。
単発の投稿成果ではなく、中長期的な改善活動を回すことで、「なぜ伸びたのか/なぜ伸びなかったのか」を定量・定性の両面で見極められるようになります。
投稿前のチェックリスト(保存/完視聴率/インサイト)
投稿前に、「アルゴリズムで評価されやすいか」を事前に確認するチェック体制を整えると、運用の精度が一段と上がります。以下は、フィード投稿とリール投稿に共通して確認すべき項目です。
チェック項目 | 確認内容の例 |
---|---|
保存される工夫はあるか | 役立つ情報、テンプレート、まとめ投稿などになっているか |
シェアされやすいか | 誰かに送りたくなる共感・驚き・面白さが含まれているか |
視聴完了されそうか(動画) | 冒頭3秒に惹きつけ要素があるか/最後まで見たくなる構成か |
CTAがあるか | 保存・コメント・DMを促すテキストやスタンプがあるか |
シャトルロックは、Metaの公式パートナーとしてInstagram運用の効果を最大化できる動画クリエイティブの制作を行っています。ベストプラクティスに基づいてトレンドを活かした動画制作が可能です。もしよろしければ以下から詳細をご覧ください。
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・トレンドをキャッチアップできていない
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投稿後の分析指標と目標設定法
投稿後は、「どの項目が良かったか/悪かったか」を分析し、次回投稿への改善につなげます。
特にInstagram Insights(インサイト)を活用した指標把握が有効です。
Instagram責任者のAdam Mosseri氏はInstagramのアルゴリズムについて、おすすめされる投稿のランキングに最も影響を与える上位3つの要因は以下であると公言しています。
- 視聴時間
- いいね数
- 送信数
そのためインサイトを確認する際は、以下の3つを特に注意深く確認するようにしましょう。
分析指標 | 見るべき指標 |
---|---|
視聴時間 | 平均視聴時間 |
いいね数 | リーチあたりのいいね数 |
送信数 | リーチあたりの送信数(シェア数) |
他にも以下の指標で分析をすることでより投稿したコンテンツを様々な観点で評価できるようになり、次回の施策に活かしやすくなります。
分析指標 | 意味・用途 |
---|---|
保存数 | 情報の有用性の判断軸。多い=価値あると認識されている |
リーチ数 | 初速で拡散されたかどうかを把握する |
視聴完了率(リール) | 最後まで見られたか。構成・長さが適切かを見極める |
エンゲージメント率 | 総アクション数÷リーチ数。ターゲットとの親和性を測る目安 |
投稿ごとに「仮説→検証→改善」の流れを明文化し、スプレッドシートで記録すると運用が回りやすくなります。
社内でのアルゴリズム理解を共有する方法
Instagram運用を複数人で行う場合、アルゴリズムの仕組みや評価軸を社内で共有しておくことが重要です。
特に「なぜこの投稿をこう作るのか」を全員が理解していないと、バラつきや属人化の原因になります。
共有内容 | 方法・ツール例 |
---|---|
アルゴリズムの基本構造 | Notionやスライドで整理/チーム内マニュアルを作成 |
よくある誤解と対策 | シャドウバン、ハッシュタグ迷信などをFAQ形式でまとめる |
成功・失敗事例 | 過去の投稿データを添えて分析/良い例と悪い例を並べて比較共有 |
PDCAの仕組み | 投稿フローやチェック項目を可視化したドキュメントを整備 |
社内セミナーや月次レビューのタイミングで、「アルゴリズムの今」をアップデートしていくと学習効果が持続します。
2025年以降も通用するInstagram運用の未来予測
Instagramのアルゴリズムは、今後も「ユーザーにとって価値のある体験」を基軸に進化していくと予想されます。
Adam Mosseri氏の発言やMetaの開発動向を見ると、今後は“信頼性”や“文脈理解”といった深い情報処理能力の強化が進む見込みです。
たとえば、「誰が投稿したか」だけでなく、「その人は普段どんな人と交流しているか」「投稿のテーマや文脈はどうか」といったネットワーク全体を加味した評価へと進化する可能性があります。
また、検索性(Instagram SEO)やAIレコメンドの精度向上によって、「必要な情報が必要な人に届く」構造が強化されていくでしょう。
これからは「いいね数を追う時代」から、「共感・保存・会話が生まれる投稿設計」がますます求められます。
表面的なトレンドに振り回されるのではなく、ファンとの関係性を築き続けるアカウントこそが、長期的に強いと言えるでしょう。
Instagramのアルゴリズムに関するよくある質問
Instagram運用に携わる中で、多くの人が疑問に感じるアルゴリズム関連の質問をQ&A形式でまとめました。
仕様が非公開の部分も多いInstagramですが、シャトルロックジャパン社内の有識者が公式情報と運用現場での知見をもとに解説します。
Q1. アルゴリズムは全ユーザー共通ですか?
A1. 投稿面(フィード・リールなど)ごとの評価軸は共通ですが、表示内容はユーザーごとの行動履歴によって大きく異なります。たとえば、AさんのフィードとBさんのフィードでは、同じ投稿でも表示順や優先度が変わります。
Q2. ハッシュタグを多くつけすぎると逆効果になりますか?
A2. 上限の30個まで使ってもペナルティはありませんが、関連性の低いタグを乱用するとスパム判定される可能性があります。投稿内容と関連性の高いタグを10〜15個前後が目安です。
Q3. シャドウバンは実際にあるんですか?
A3. Instagram公式は「シャドウバン」という概念を明言していません。ただし、ポリシー違反や繰り返しの同一行動などにより、投稿が表示されにくくなるケースはあります。
Q4. 投稿を増やせば自然にリーチも増えますか?
A4. 投稿数を増やすだけではリーチは保証されません。むしろ、「質の高い投稿を一定の頻度で継続する」ことがリーチ拡大の近道です。過剰投稿はミュートやスルーの原因にもなるため、インサイト分析に基づいた計画的運用が重要です。
まとめ
Instagramのアルゴリズムは、年々複雑かつ精緻に進化しています。
しかし、その根底にあるのは一貫して「ユーザーにとって価値のある体験を提供すること」です。
2025年現在、特に注目すべき評価指標は「保存」「共有」「完視聴率」などの“深い関与”を示すアクションです。加えて、オリジナリティの高いコンテンツ、ユーザーとの関係性、ジャンルの一貫性も評価対象として強調されるようになっています。
つまり、短期的なバズや数値よりも、継続的にファンと関係を築く運用姿勢が、長期的な成果を生む鍵となる時代です。
この記事で紹介した運用戦術や分析手法を取り入れ、アルゴリズムを「攻略するもの」ではなく「味方にするもの」として活用していきましょう。